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JAGアクションクリエーター養成所における後進育成について

ジャパン・アクション・ギルドはJAGアクションクリエーター養成所の活動により、後進の育成にも力を入れております。養成所の授業の一環として理事による講座が開講されました。谷垣さん、多加野さん、矢部さんの3名の理事がそれぞれの専門分野で講義を行い、生徒たちは熱心に耳を傾けていました。

谷垣理事の講座 (2024/07/14開講)

谷垣さんは、映像制作における技術とエンターテインメント性の両面から、参加者たちに貴重なフィードバックを提供しました。参加者が制作した映像作品を視聴し、特に編集技術やアクションの見せ方に関する具体的なアドバイスが行われました。例えば、シャッター角度やフレームレートの選択、効果音やエフェクトの使用方法など、技術的な詳細にまで踏み込んだ指導が行われました。

また、谷垣さんは「商品として陳列できるかどうか」というプロフェッショナルな視点からの評価を提供し、参加者たちが高品質な作品を制作するための指針を示しました。さらに、視聴者に感動や楽しさを伝えるエンターテインメントの要素を強調し、完成度を高めるためのアドバイスを行いました。

多加野理事の講座 (2024/06/09開講)

多加野さんは、殺陣の基本とその意義について講義しました。武道のスタイルやエンターテインメントにおける殺陣の多様性について説明し、スタイルの違いを理解しプロとして対応できるよう指導しました。特に、新国劇の沢田正二郎の役割や殺陣の歴史について詳述し、映画や舞台での使用方法を解説しました。

演技の重要性にも焦点を当て、スピードやパワー、技術だけでなく、意味のある動きをすることの重要性を強調しました。また、侍の文化と礼儀作法についても講義し、侍の基本的な役割や礼儀作法、小笠原流の礼法について学びました。多加野さんは、個々の演技者が自分の個性を生かしながら、リアリティのある表現を追求することの重要性を強調しました。

矢部理事の講座 (2024/06/09開講)

矢部さんは、ジャパンアクションギルドの設立背景と労災保険の導入について講義しました。アクション俳優としての経験から、労働環境の改善の必要性を痛感し、特に大規模な労災事故が契機となり、労災保険の導入に向けて厚生労働省と連携しました。この過程で制定された芸能労災法は、アクション俳優をはじめとする芸能関係者の安全と権利を保護する重要な制度となりました。

矢部さんは、ジャパンアクションギルドが労災保険の加入手続きをサポートし、アクション俳優が安心して活動できる環境を整備したことを強調しました。また、日本芸団協(日本芸能連盟)にも加盟し、文化庁からの支援や芸能界全体の安全管理の向上に貢献しています。矢部さんは、アクション俳優の地位向上を目指し、契約書の整備や労働条件の改善にも力を入れています。

これらの講義を通じて、JAGアクションクリエーター養成所は、後進の育成とアクション業界全体の発展に寄与することを目指しています。

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